此先松倉

不運(ハードラック)”と”踊(ダンス)”っちまう「間の悪い男」「バッドタイミングマン」「運の値がゼロ」「星回りが軌道計算外」「本厄よりひどい後厄男」

4月1日のツーリング beginning その4

トンネルの先は壮瞥だった。

場所は矢野果樹園の前。

目の前に長流川渡河点の橋がある場所なので、グーグルマップ等で探すのは意外に簡単だと思われる。

ちょっとその渡河点の橋を探索したかどうかはわからないが。

思い出してしまったので、次回走行した時は探索しようと思う。

 

休憩と給油の都合から、R453をちょっと戻って壮瞥の道の駅へ寄る。

ここのアロニアねじりが大好きなので購入する。

コーヒーを飲んで休憩し、外に出るとオートバイの横に車が止まっている。

入る時にはいなかった。

駐車場はガラガラで、建物から遠くて、左右も空いていて、前も後ろも駐車スペースではない場所に止めたのに、どうやってもその横に止めてくる奴はいるものだ。

これは、覚悟したほうがいい。

そう思っていたら、案の定話しかけられる。

TWいいですね、と。

自分には大変珍しく、いくつかの質問に簡単に答えたけど、これは相当なレアケースだ。

シーズン初めには、この手の方々が多いし、今日は直前に覚悟したのでたまたまだった。

普段なら、まず取り合いません。

話すのが好きじゃないし、ほとんどの事に共感できないから。

事実を述べることは出来るけど、自分の感想は話してくる人とかけ離れている事が多い。

ただ、今年は、今シーズンはもう少し寄ってみようじゃないかと。

シャケ…はもういいけど、取り合わなかった事に取り合ってみようかと。

その結果、やっぱり合わないなと思えば、また口を閉ざせばいいし、何か良いことがあったら、いい収穫なんじゃないかと思うことにした。

 

今回はその第一歩ということになる。

もちろん自分から誰かに話しかける事はないけど。

 

 

考えがあって、TWは今シーズンからハイオク仕様。

給油は黄色いノズルを取れと言われる。

CB1100もTWも軽トラもレギュラー仕様なので、今までの感じで停車するとノズルが微妙に遠い。

あと、なぜかハイオクノズルのホースに、レギュラーのホースが絡んでいて困る。

 

給油して、というか今日は洞爺湖から元来た道を戻るだけだった。

そういう予定だったはずだけど、気がついたらR453を北湯沢方面へと走っていた。

時間は…この時点でまだ大丈夫だと感じた。

 

久保内の測定ポイントは今日はやっておらず、そういえば久保内小は閉校したという話があったので、r922を経由したほうがよかったなどと思っていたが、この時点で正常な判断が難しくなっていた。

寒さが最大の理由で、ここまでで何度か雪に降られている。

洞爺湖畔でも降った箇所があった。

あとはシーズン開始ということで、いつもの感が働いていない。

あとどれくらいの距離で、どれくらいで帰れるか。

日没までに帰るのは当然として、今日はそのさらに前に帰らなければならなかった。

路面が全面凍結しかねないので、早く帰るべきだったのだ。

それなのに走り出してしまった。

わけがわからない…

 

R453、蟠渓温泉では、橋を渡った場所にあった公園がなくなっていた。

公園とトイレと池と東屋、自販機はその前からなくなっていたけど、ご覧の通りなくなっている。

また、橋の周辺で大規模工事が行われていたけど、その理由はツイッターで知ることができた。

 

 

 Oh…ここの公衆トイレはよく利用したし、この場所は自分の中では結構重要な休憩地点だったので、この先どうなるかちょっと不安になった。

R453の架替工事は、この先の北湯沢方面は完了していて、長流川の対岸に新しい道路が数年前に完成したばかりだ。

今やっている工事は、今走ってきた道路の架替工事。

R453は相当様変わりしてしまう事になる。

夏場でも大型車が対面通行するのが難しい道路だったので、完成すれば良い道路になるだろう。

自分はまた違う感想を抱くものだが、それはこの場では言わないでおこう。

 

せっかくここまで来たので、渓流庵の山神石碑の参道も確認しておく。

R453より 山神石碑 15時40分

 

鳥居階段に倒れ込んでいる木は2本。

2番めと3番目の鳥居の間に、左手から倒れているのが確認できる。

木の生命力は強い。

この程度の折れ方では死んだりしない。

なので伐採するなら寒いうちのほうが切りやすり。

切るなら早いほうがいい。

草が生えてくるような時期だと、手に負えなくなる可能性がある。

それならそれでまた来年、でもいかと思う。

自分の他に参拝者がいるようでもあるし。

 

などと考えているが、時間をみて愕然とする。

じゅうごじよんじゅっぷん。

つまりほぼ16時ということだ。

ここから一時間で赤井川村まで帰れるはずがない。

路面凍結の文字が頭をよぎる。

その前に、自分がまだ喜茂別すら辿り着いていない事に気づく。

超寒い喜茂別

洞爺湖ツーリングの後半、暖かな胆振からクソ寒い後志へ。

雪のない景色から、道路以外白い景色へ。

 

ようこそ! ここから先はやってられないほどの寒さだよ!

 

ハハッ! っていうネズミーマウス風の乾いた笑いが出るほどに、喜茂別は超寒かった。

そりゃ寒い、温度計は氷点下を指している。

氷点下でオートバイを走らせるってのは初めてじゃない。

氷点下10度で走らせて、革ジャンの表面が凍結したって経験もあるが、それはカブで30分ほど走ったときのことだ。

こんな長時間、長い距離を走ったことはない。

 

太ももが冷却されて冷たくなる。

そうすると全身の血の巡りが悪くなる。

この筋肉は、オートバイを走らせる時に一番使う筋肉。

なので、ここが冷えるとオートバイを走らせることが非常に難しくなる。

 

体が動かないぞ っていうよろしくない状態になりながらも、淡々と走り続けて赤井川村へと帰ってくる。

どうやって走ってきたのかは覚えているけど、楽しいわけじゃなかったはずなのに、思い出してみると悪くないと思うのだ。

不思議だ。

ずっと前に旭川から、雨具もなしに土砂降りの雨の中を走り続けたことがあった。

その時は当然 最悪だ と思っているのだが、その時の事を思い出すと、悪くないと思う。

帯広から同じく、土砂降りの雨の中を帰ってきて、非番の自衛隊員の方に救助されたのは悪いと思うのだけど。

時に、困難なことをやらなければ、満足できない事がある。

今日の自分はそうなのかもしれない。

いや、貴様はアホだ、間違いないと言われれば、まったく然りと同意するけど。

何事もなく帰宅できれば、それは良い思い出になる。

 

2019年のオートバイシーズンの最初は、氷点下の気温の中を走って帰ってきた。

 

数年後の自分がそれを思い出してニヤニヤするのか呆れ返るのか。

それを考えるのもちょっと楽しいと思ってしまう。

 

 

 

281キロ走行で今日はおしまい。