此先松倉

不運(ハードラック)”と”踊(ダンス)”っちまう「間の悪い男」「バッドタイミングマン」「運の値がゼロ」「星回りが軌道計算外」「本厄よりひどい後厄男」

7月9日のツーリング 絶壁登攀チャレンジ その1

この日は今月唯一の、早起き可能な休日。

と言っても、自分は朝日と共に走り出すほどの早起きは、色々な理由から不可能。

通勤ラッシュにもみくちゃにされるような時間帯に走り出すくらいが関の山だ。

 

それでも、いつものツーリングよりも数時間多く走れる。

その時間を使い、より遠くまで走り、いつか辿り着こうと思っていた場所へと走り出した。

 

 

国道5号(線は正式には付けない)をひた走り、仁木町から長万部まで2時間半といったところ。

ともかく時間がかかったのは、ニセコを抜けるまでだった。

 

止まらない、走り続ける事が何より距離を稼ぐ秘訣だというのはわかっているので、淡々と国道を走り続ける。

目的地までの道は、走ったことがあるはずだが、相当昔の話で記憶にはない。

難しい道はなく、国道を走りつなぐに等しい。

なので迷ったりはしない。

 

 

国縫で国道を230号に切り替えて、今金町で少し寄り道をして、道道740号へと入る。

 

道道740号 せたな町 13時3分

 

海岸線沿いの細い道を走り、いくつもトンネルをこえて、目的地に到着した。

 

大田神社(本殿) 13時39分

 

大田神社についてはこれを読めば丸わかり。

pucchi.net

 

今日ここを選んだ理由は、早起きすれば到着できて、今までほとんど訪れたことがなく、一番興味があったから、という単純な理由。

興味を持ったきっかけは多分上記の記事であり、この他の情報でも「いつか行きたい」という場所になっていた。

 

 

日は高く気温はまずまず高い。

この日はそれでもメッシュジャケットの着用ではなく、レギュラージャケット一枚。

それは脱ぎ捨ててトップケースの中に押し込み、常備している軍手を装着して突入した。

 

参道に突入 13時44分

 

突入と同時に四つん這いの態勢を強いられる、傾斜何度の階段だろうか。

 

一応事前に情報は得ていた。

往復で1時間ほどということだった。

きついというのも理解していたが、実際はそれどころじゃないっていう感じだった。

 

まず、道がない。

 

参道途中 足場は非常に悪い

 

下手な登山道よりはるかにきついってのが正直な感想で、ロープがなけりゃ地面にへばりつく他、進む方法がないなって箇所がいくつもあった。

いくつもというか、ほとんど。

 

息は上がるし、途中で飲み物を買ってと思ったら、道道に入ったらここまで何もないので、水分すら持ってこれなかった。

 

鬱蒼としているので直射日光を浴びないのだけが救いだったが、虫除けスプレーをかけてなければ、ひどいことになっていただろう。

 

 

この、高度128メートルの時点で、もうやってられないなと思っていた。

この地図アプリのおかげで、あとどれくらいで到着なのかを知ることができたので、まだよかった。

 

と、この時は思っていた。

 

 

この鉄の輪で、垂直の崖を登ってる途中で、激しく後悔するまでは

 

 

もうちょっと角度を付けて写真を撮りたかったのだけど、そうすると崖の途中に浮かばないと撮れない。

 

何の安全装備もなく、約7メートル(らしい)もの崖を登る。

途中で恐怖のあまりフリーズした。

猫が高いところに登って降りれなくなるのと同じ現象。

 

しかし上では、何と白人男性2名が自分を登るのを待っているのである。

 

 

これは自分が登りきって彼らが降り始めたところなんだけど、ハーフパンツにTシャツでここまで来ていたのはすごい。

何しろ下は崖が広がっているだけだ。

 

 

ここまで来たのだから登っておけ…という考えは、止めておいたほうがいい。

それはオススメ致しかねる考えだ。

 

揺れる鉄の輪が怖い。

安全靴なのでつま先がでかく、輪の中に中々入らないのが怖い。

鉄の輪は4本あるけど、登れるルートは多分1本しかない。

 

当然、登るより降りる時のほうが怖かった。

思い出してみてもゾワッとする。