此先松倉

不運(ハードラック)”と”踊(ダンス)”っちまう「間の悪い男」「バッドタイミングマン」「運の値がゼロ」「星回りが軌道計算外」「本厄よりひどい後厄男」

夏至ツー2019年 三日目

二日目の夜。

今晩の宿は大浴場があるホテルで、入浴後に翌日のルートを確認していた。

三日目も初日と同様、ほぼ移動になる。

当然ながらここまで来たので、同じ距離を戻らなければならない。

初日の走行距離は420キロくらいだった。

札幌から網走まで、ちょっと寄り道して420キロ。

 

現在地は中標津町で、地図上で位置を確認してみると、網走より東にあるのは間違いない。

ちなみに中標津町には空港があり、道東の玄関口となっている。

札幌から根室まで行くなら多分一番手っ取り早いのはここまで飛行機で来ることだ。

 

そんな中標津町から札幌までの帰路を、とりあえずグーグルマップに入力してみた。

 

中標津町→札幌=408キロ

 

国道272号で釧路まで移動して、そこから道東自動車道(自動車専用道路含む)に乗るとそんな距離になる。

お時間は5時間ちょいくらいかかるという表示なので、実際には7時間を超えることになる。

表示される時間は法定速度の上限で走り続けた場合の時間なので、途中で休憩や停車が必要となる生身の人間の場合、どうやっても表示時間よりも遅くなる。

 

帯広から道東自動車道で帰ってくると、約3時間半。

これが自分の中の一種の目安。

釧路から帯広までの距離を見て、日没前に帰るのはきっと無理だろうと思う。

それどころか明日は一日中走らないとダメだろうと覚悟した。

 

もう一つ覚悟した理由が、三日目は裏摩周展望台と神の子池に寄って帰るからというもの。

中標津から真っ直ぐ南下して帰るという選択肢はない。

西に行って北に行ってから、弟子屈を経由しなければいけない。

 

そして弟子屈から国道241号で足寄まで移動するというルートもない。

そのルートは以前使ったことがあるルートだから。

 

覚悟することだ、一日中走るということを。

 

 

 

朝は早めに目が冷めた。

多分6時台だったと思う。

ホテルは朝食なしのプランだったので、多分ホテルの横にあったセコマで何か食べたと思われる。

7時位に出発し、道道150号でまずは開陽台に到達した。

 

開陽台 7時43分

 

この時間でも自分と同じように訪れる人がいたし、平日でもキャンプしている人はいたし、観光地特有の人達がいた。

見ただけだ。

立ち寄ってすぐに後にした。

先を急いでいるし、今日もよく晴れていて、体調も申し分なかった。

 

 

開陽台から神の子池までは、道道150号を道なりに進めば途上に全て在るのだが、それでも迷うのが自分なので、度々確認しながら走っていく。

途中、よく読んでいるブログで度々登場する「牛文字」を見る。

 

モアンの牛文字 8時20分

 

予想以上に牛だった。

良いものを写真に収め、また走り出す。

 

 

霧の摩周湖と呼ばれるほどだが、自分は2回訪れて2回とも晴れていた。

2回目の今日は前回のときよりも晴れていた。

 

摩周湖 裏摩周展望台 8時46分

 

カルデラ好きにはたまらない光景だが、摩周湖にある他の展望台に比べ、裏摩周展望台はそれほどの景色ではない、と思う(個人の感想です)。

そのためか他の展望台に比べて人は少ない、時間的なものもあったのだろうけど。

第一と第三の展望台から裏展望台までくるには、相当大回りしなければ到達できないので、そこから人が流れてくることはあまりない。

だからこそ自分も前回の道東ツーリングの時に寄れなかったわけで、ともかく晴れて見ることができてよかった。

これで真っ白だったなら、またチャレンジしなければならなかったからだ。

 

裏摩周展望台を後にして、道道を道なりに北上。

ほどなくして左手に神の子池の入口が現れる。

 

神の子池 入口 ダート 8時59分

 

止めて写真を撮っていると、何台も車が入っていく。

ダートはツーリングマップルにしっかりと表記されているのに、見落としていた。

まあ、TWなので大丈夫だろうと思ったら、意外にも荒れていてちょっと驚いた。

そしてそんな道を結構なスピードを出して、真ん中付近を猛然と走るSUVが多いことにまた驚いた。

もっと驚いたのは帰り道で、右によって走行してる対向車のオートバイと正面衝突しそうになったことだ。

左コーナーを抜けた先にこんにちは…よく衝突しなかったと思う。

行きも帰りもひどい目にあわされたので、池は綺麗だったけど印象はとても悪いものになってしまった。

 

神の子池 9時8分~9時15分

 

撮影の時間的にもダメだったようで、この時期だと朝日が差し込む形になり撮影するのに向いていない。

水面に光が入りすぎて、撮るのがすごい難しかった。

また、池全体が青いのかと思っていたけどそうではなく、奥の部分の一部がとても青くなっているというのもわかった。

 

 

さて、見るものも見たし、ここからが帰路になる。

道道1115号を北上して、国道391号にスイッチ。

何度か休憩を取りながら釧路を目指した。

 

途中、シラルトロ湖(沼)

 

シラルトロ湖 11時55分

 

釧路湿原を見て回る時間的余裕がまったくない。

風景はただ自分の走る後に流れていくだけだ。

多分こんなデタラメに晴れている日は珍しいだろうし、ここまで凪いだ湖面を見るのも珍しいだろう。

というより見たことがなかった、ここまで空が映り込む湖面を。

 

 

釧路の町にも寄らず、釧路東ICから高速道路へ乗る。

あとはただ走るだけだ…というわけにもいかない。

ガソリンの都合から途中で給油しないといけない。

道東道には給油施設が由仁しかなかったはずで、高速道路の有料区間は本別ICから始めるので、本別で一度降りて給油。

この時点で14時39分くらいとなっている。

 

 

由仁のPAに到着したのは17時42分だった。

 

 

由仁PA 17時42分

 

十勝平原SAと占冠PAで休憩をとった他は、ずっと走り続けていた。

道東道は帯広から東側を走ったことがなかったので、見慣れない風景で楽しむことが出来た。

それにしても長かった。

ずっと走りながら、昔、この高速道路がなかった時代のことを考えていた。

室蘭から釧路まで1日で走ったことがあったのだけど、その時はどうやって走ったのか、今となってはまるで思い出せない。

20年も前の話で、室蘭で朝6時の時点で25度、とても暑い日だったのに、釧路では夜に15度くらいしかなくて、鼻水を垂らしていた。

今の自分は暑くても寒くても大丈夫なよう準備をして、ある程度の距離と時間の予測を立てて走っている。

昔の自分に何が言えるわけではないし、今と比べてどうなのかっていうのも、じつはあまりない。

若い時よりもオートバイを楽しんでいる。

今年は去年よりもという風に楽しむようにしている。

今年はどの年よりも夏に走ることができないシーズンだった。

長い帰路を走り続け、体のあちこちが痛くなるが、それすらも楽しい。

 

結局、最後はただ走って帰ってきただけ。

それなら道東くんだりまで行かなくてもいいんじゃないかと言われるだろうけど、自分でもそう思う。

が、しかし、それもまたいいのではないかと思い、この旅を締めくくってみた。

 

三日目は539キロ。

 

 

3日間の走行距離は1247キロ。